ドゥルーズ『意味の論理学』

自由な人間だけがただひとつの暴力においてすべての暴力を理解することができ、ただひとつのできごとにおいてすべての致命的なできごとを理解することができる。このただひとつのできごとは、偶然の事故が起こることを認めず、個体における恨みの力と、社会における抑圧の力のいずれをも告発し、あるいは廃止するものである。恨みを広めることによって、専制君主は仲間、つまり奴隷と従僕を作る。革命家だけが、抑圧的な命令につねに参加したりそれを利用したりする恨みから解放されている。「21 できごとについて」p192-193