the four seasons shuffle

死は春のかすみ誰にもなりにけり
面面の柱の中の春の国
行かぬ道夢見しあとか春の川


夢見るか空気を食べる夏に入る
鈴に入る六十年後の晩夏かな
掌かへしてゴッホ夏の土


猪が来てしばらく浮かぶ露の秋
秋昼寝一行の詩は与太と言う
少年や蝮のほかは秋の虹


冬深したとへなき口笛を吹く
闇よりもあまりに冬の卵かな
冬と云ふ空の渚にたよりせず