『みえない雲』

@第七芸術劇場。原発事故の「あと」を生きる若い男女が主人公の青春映画。朝の湖でハンナ(パウラ・カレンベルク)が泳ぐはじまりのシーン、恋人エルマー(フランツ・ディンダ)とドライブしながら光と風を受けるラストシーンが爽やかな印象を残す。チェルノブイリ原発事故の翌年に発表されたグードルン・パウゼヴァングの小説『見えない雲』が原作とか。ハンナの弟の亡骸が、数ヶ月間、やはり埋葬されないままになるのには驚いた。映画は、生命の壊れやすさもそうだけど、そのしなやかさのほうを、より強く描いている。http://www.mienaikumo.jp/
『Die Wolke』、2006年、独、グレゴール・シュニッツラー監督作品。