『輝ける青春』



『ペッピーノの百歩』のマルコ・トゥリオ・ジョルダーナ監督の6時間を超す大作。こんなに長いものを一気に見たのは久しぶり。19世紀の長編小説みたく、神学、哲学、地理、歴史、法学、政治、経済、医学、文学、芸術その他、あらゆる領域の問題が詰め込まれた映画は、ニコラ(ルイジ・ロ・カーショ)とマッテオ(アレッシオ・ボーニ)という兄弟を軸に、ローマからはじまって、ノルウェイのノールカップ(英語ならノースケイプ、ノース岬はNZにもあるけど)、フィレンツェトリノパレルモ、ミラノ、ストロンボリ島(ロッセリーニ!)、トスカーナヴァル・ドルチャオルチャ渓谷)、そして再びノルウェイへと土地を辿りながら、イタリアの一家族に(親子に、夫婦に、兄弟姉妹に、そして兄弟の友人たちとの間に)流れた時間(1966〜2003年)を丁寧に描くことで、人間と時代を(ヨーロッパを)くっきりと浮かびあがらせる。


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