『東大寺図書館』

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午後から主張。図書館協会の見学会(奈良教育大学主催)で東大寺図書館を訪ねる。山焼きのあとの黒い若草山を右手に見ながら、中国語や韓国語の飛び交う中、こぼれ散らばった鹿のフンを除けながら歩く。「木がらしや鹿三頭の尻すぼむ」(拙句)。諸事情のため書庫に入れてもらえなかったのは残念だったけど、「その代わりに?大仏さまのすぐそば(一般の拝観者は入れないところ)まで行ってもらいましょう」と、若くて見るからに聡明そうな副館長さんが、やや悄げ気味のわたしたちを笑わせてくれる。副館長の簡にして要を得た説明では、とくに華厳教における縁の解釈、また性起説をおもしろく聞く。華厳(雑華荘厳)とは「花で飾る」という意味であることを初めて知った由(いま辞書で確かめてみたら、「荘厳(しょうごん)」の「荘」の字にその意があるようだ)。[写真にある赤いおばしまの内側(写真撮影は禁じられている)まで上がらせてもらうと、蓮の花の表面に彫られた図像(奈良時代の創建当時のものが部分的にだけ残っている)まで、はっきりこの目にすることができたのでした。]