『出発』


出発 [DVD]

出発 [DVD]


600? 912? いや911S。
何としてもポルシェがほしい青年美容師だ。
レンタカーを借りるには23歳以上でなければならず、諦めたのだから彼はそれよりも年少ということなのだろう。


スクーターでトラムに乗った彼女を追いかけるシーン。
モーターショーの会場で、ふたつに割れたオースチンがひとつに戻るシーン。
骨董屋に買い取ってもらおうと大きな鏡をふたりで運ぶシーン。


マルク(ジャン=ピエール・レオ)の過去、ミシェル(カトリーヌ・イザベル・デュポール)の過去。
ジャズがあって、焦りがあって、不能がある。
青春の終わり?
何かを断念することを知った?
そしてマルクは結局レースに出るのだろうか?
スライドフィルムが焼けていくラスト。


モーター・ジャーナリストで、50年代にF1で活躍し、60年にはル・マン24時間で優勝したレーサーでもあったポール・フレールが出てくるのもご愛嬌。


『LE DEPART』、1967年、ベルギー、イエジー・スコリモフスキー Jerzy Skolimowski 監督作品。